この記事ではオーバーラッピングをする際に、効果を最大限高めるために知っておきたいことを解説します。
こんな困りごとはありませんか？
- オーバーラッピングって、聞いたことはあるけどどうやるの？
- オーバーラッピングしてるけど、効果は感じられない
- オーバーラッピングを効果的にやるにはどうしたらいい？
オーバーラッピングを実践する際の注意点や、よくある失敗を避けるための具体的な方法についても解説します。
この記事を読めば、オーバーラッピングの効果を最大限に引き出し、英語力を向上させるためのステップが明確になります。
オーバーラッピングとは?｜目的を意識しよう
オーバーラッピングは、英語学習の中で非常に有効なテクニックで、通常スクリプトを見ながら、音声に合わせてスクリプトを発音することですが、Yu-ke式は少しその先を見据えています。
オーバーラッピングで目指すのは、スクリプトを見ずに、音声素材を聞きながら同時にその音声に重ねるように、オーバーラップさせて発話することを指します。
オーバーラッピングはリスニングと発音の向上に大きく貢献し、ネイティブスピーカーの発音やリズム、イントネーションに理解を追いつかせ、正確に再現する能力を養うことができますが、ずっとスクリプトを見ながら行っても効果は限定的になります。
それは、オーバーラッピングの目的に大きく関わります。
オーバーラッピングは、なぜ英語学習に取り入れるべきなの？
オーバーラッピングを英語学習に取り入れるべき理由は多岐にわたりますますが、最も大きい効果は以下の二つです。
- リスニング(聞き取り力)の向上
- 発音の改善
リスニング(聞き取り力)の向上
ひとつめは聞き取る力、リスニングが向上することです。
スピーキングの練習であるオーバーラッピングで、どうしてリスニングの力が向上するかですが、オーバーラッピングを進めていくことは、発音をネイティブのスピードに近づけていくことになります。
ネイティブのスピードでフレーズを口に出せるということは、ネイティブが発音する際の、音のつながり（リンキングやフラッピングなど）を脳が理解できている状態になっていくことになると思います。
ネイティブのスピードで発音できることを脳が理解できれば、そのスピードで流れてくる英語を耳で聞いた時に音が判別できるために、リスニングが向上していきます。
発音力の改善
オーバーラッピングで練習を繰り返すことで、発音と発音する際のリズムが主に向上します。
発音の改善
どの音が自分の声と教材の音声と違うのかが分かりますので、英語の音に近い発音に改善していけます。
リズムの改善
どこにスピードが遅くなっている原因があるのかなど、ネイティブの発音に必要なリズムと強弱を学習することで発音力の強化につながり、正しい発音や音のつながり（リンキングやフラッピングなど）を体得することができます。
しかし、オーバーラッピングを繰り返しても、思ったほど上達が感じられないということが結構あります。
それは、なぜでしょうか？
オーバーラッピングが効果的にできていない理由
効果が出ない理由を端的に言うと、それは音を認識するところまで行っていないことが考えられます。
音を認識できない一番の阻害理由は、スクリプトを見ながらオーバーラッピングすることです。
スクリプトを見てしまうと、書いてある文字に応じた音を出すことになりますが、その書いてある文字は、頭の中に入れなくても発音できるため、頭に入ってきません。
実際のスピーキングの場では、頭の中に浮かんだ文字やイメージから音に変換して声に出すので、文字やそこからのイメージを頭の中に入れなくても良い状態で練習するばかりだと、実際に頭で考えることができず、スムーズに声に出すことも難しいと考えられます。
つまり、スクリプトを見ずに、発音できるレベルになることが、音とリズムを理解する上で重要ということになります。
ではどのような手順でやればいいでしょうか？
やり方と成功のための５つのステップバイステップガイド
オーバーラッピングを効果的に行うための手順は次の通りです。
- 初級者は短くて簡単なフレーズや映画の台詞などから始めるなど、自分のレベルに合った素材を選ぶことが重要です。
- 繰り返して聴ける音声があると短時間で繰り返すことができます。
- 8～9割分かる文章で、しっかりと文の意味をイメージできることを少しずつ繰り返すほうが無理なく継続できます。
- 最初に音声を一度通して聞き、発音、リズム、イントネーションに注目します。
- 分からない単語やフレーズがあれば、その意味を確認しておきます。
- 音声が流れるのに合わせて、自分も同時に発話します。
- この際、発音やリズムに特に注意を払いましょう。
- 初めはスクリプトを見てゆっくりと行っても良いですが、慣れてきたらスクリプトを見ずに自然なスピードで行います。
- うまく発音できていてもいなくても、1度は自分の発話を録音し、ネイティブスピーカーの音声と比較します。
- 音のフラッピングやリンキングが正しくできているかを確認し、改善が必要な箇所を特定します。
- 同じ素材を何度も繰り返し練習することで、徐々に自然な発話ができるようになります。
- 何も見ずに発音できれば、一度終了です。少し時間を空けて再度練習することで、定着していきます。
オーバーラッピングを行う際の注意点：失敗を避けるために
オーバーラッピングを行う際に注意すべき点はいくつかありますが、よくある２つを紹介します。
- 適切な発音を意識する
- 自分の音声を確認する
適切な発音を意識する
音のフラッピングやリンキングを無視して発話すると、ネイティブらしい発音が身につかず、単語が不自然に区切られてしまうことがあります。
日本語ではあまり意識はしませんが、英語では母音と子音が多くあります。
口や舌の形・動き、息の出し方などが非常に重要になりますので、もし分からない音に当たったら、立ち止まって調べてみるのも重要です。
自分の音声を確認する
録音した自分の音声を確認し、ネイティブスピーカーの音声と比較することは非常に重要です。
このプロセスを省略すると、間違った発音が癖になり、後から矯正するのが難しくなります。
よくあるオーバーラッピングの失敗例：ただ繰り返すだけではダメ！
オーバーラッピングの効果を最大化するためには、ただ繰り返すだけでは不十分です。
例えば、スクリプトを見て、音声にただ合わせて発話するだけでは、音の細かなニュアンスを捉えられず、やった満足感だけで、発音の改善が進まないことがあります。
特に、スピードにこだわりすぎて、本来の発音とは別で発音を短くするなどしてしまうと、誤った発音のままになり、同じ間違いを繰り返してしまうリスクが高まります 。
オーバーラッピングの効果を最大化するための実践的なアドバイス
オーバーラッピングの効果を最大化するためのアドバイスです。
- 定期的な繰り返しの練習
- 客観的に確認する
定期的な繰り返しの練習
一度で完璧を目指すのではなく、繰り返し練習することで音のパターンやリズムを体得します。
特に、口や舌の形・動き、息の出し方などが非常に重要になりますので、表面的な音にとらわれず、喉から口先までの形にも意識が必要です。
一度、スクリプトを見ずに言えたら、一度時間を空け、再度練習してみて、スクリプトを見ずに入れるか確認しましょう。
客観的に確認する
客観的に確認することで、自分では気づかない問題点を改善できます。
ぜひ自分の音声を録音し、確認してみましょう！
まとめ
オーバーラッピングは、リスニング力と発音力を同時に鍛える効果的な方法です。
しかし、正しいやり方で実施しなければ、その効果は半減します。
特に、録音して自分の発音をチェックし、音のフラッピングやリンキングを意識することが重要です。
これらのポイントを押さえ、効果的にオーバーラッピングを取り入れて、英語力をさらに向上させましょう。
このガイドが、あなたの英語学習において役立つものであることを願っています。
今後も、より多くの学習テクニックやアドバイスを提供していきますので、ぜひ参考にしてください。
補足：発音が気になるという方は
もし、短期にかつ効果的に発音を改善したいなら、やはりオンラインスクールを利用するのも一つです。
発音に特化したスクールも選択肢に入れてもよいと思いますので、以下も参考にしてください！
