現代の忙しい生活の中で、家族全員が心身ともに健やかでいることは簡単なことではありません。
しかし、家庭でのちょっとした取り組みや工夫が、家族全員のウェルビーイングを高め、より豊かな生活を送るきっかけとなります。
本記事では、日常に取り入れやすいウェルビーイングの実践方法を紹介します。
食卓を囲む時間を大切にする|会話が生まれる工夫
家族で会話していますか?
パートナーと、そして子どもがいれば子ども含め、現在ではスマホやタブレット、PCを通して、様々なエンタテイメントに接する機会があり、話すということが減っていると感じています。
ただ、これは必ずしも夫婦関係、親子関係の問題ではなく、会社や学校でのストレスや人間関係の問題を家庭で持ち帰りたくない、あるいはパートナー、子どもであれば親に心配をかけたくないといった心理が影響していると考えられています。
このため、お互いにという中で、無理に話を聞き出そうとするよりも、リラックスした雰囲気で会話が自然と生まれるような工夫が求められます。
実践例1:テクノロジー・フリーの時間を設定する
実践例: 食事中はスマホやタブレット、PCなどの電子機器を使わないルールを設けましょう。家族全員で「デジタルデトックス」の時間を持つことで、会話に集中でき、互いの話に耳を傾ける機会が増えます。例えば、「食卓にスマホを置かない」「テレビを消す」といった簡単なルールから始めてみてください。
ポイント: テクノロジー・フリーの時間を設けることで、家族のつながりを強化し、自然な会話が生まれやすくなります。
実践例2: 会話のきっかけを作る質問カードを用意する
実践例: 食卓に「会話のきっかけカード」を置いて、そこからランダムに質問を選んで話し合う方法があります。例えば、「最近嬉しかったことは?」「今、一番行きたい場所は?」といった質問が書かれたカードを使うと、自然に話題が広がります。子どもでも答えやすい内容にしておくと、参加しやすくなります。
ポイント: 難しい質問を避け、気軽に答えられるものを選ぶことで、リラックスした雰囲気での会話が促されます。
実践例3:家族ごとの週末特別メニューを決める
実践例: 週末には「家族で特別メニューを作る日」を設け、料理の準備から参加してもらうと、食事を囲む楽しさが倍増します。例えば、ピザや餃子を一緒に作るといった、全員が参加できる料理を選びましょう。作る過程で自然と会話が生まれ、食事がより楽しい時間になります。
ポイント: 子どもが参加しやすい工程を用意することで、家庭内でのコミュニケーションが促進されます。
実践例4:共有する時間をテーマにする「シェアタイム」を設ける
実践例: 毎日、食事の時間に「シェアタイム」を設けることで、家族それぞれがその日あった出来事や感じたことを共有できます。例えば、「今日一番楽しかったこと」「頑張ったこと」などを順番に話す時間を作ると、自然に会話が生まれます。
ポイント: 全員が順番に話せる環境を作ることで、誰もが自分の話を聞いてもらえる安心感を持つことができます。
実践例5:家族のルーティンとしての食事時間を決める
実践例: 食事時間を固定し、毎日同じ時間に家族が集まる習慣を作ると、生活のリズムが整い、自然と会話の機会が増えます。たとえば、毎日19時は家族で夕食を食べる時間と決めて、他の予定を調整するようにしましょう。
ポイント: 一緒に過ごす時間を習慣化することで、家族の絆が深まります。
感動習慣を取り入れよう|気分転換とストレス発散の場
感動習慣とは何?と思われる方もいるかもしれません。
このサイトで定義した感動習慣とは、1日でも1週間でも、自分が感動したことをストックしておいて定期的に感動するような体験をして、ストレスを発散させる考え方です。
ストレス発散は、運動や趣味、瞑想などで、気分転換をすることが挙げられますが、この背景には、達成感や自分の好きなことやることで、エンドルフィンという「幸福ホルモン」が分泌されて、気分が一新できます。
ただ、忙しい日常の中でその時間を作るのは結構簡単ではありません。
なので、ちょっとしたときに、心穏やかになれる、「自分のとっておき」を持って置き、疲れたなーと思ったら、その力を少し借りるのもいいと思います。
もちろん、自分が集中できる、熱をあげられる、推し活も良いですね。
実践例1: 感動ストックノートを作る
やり方: 感動した出来事や体験をストックしておく専用のノートを用意します。毎日または週ごとに、心が動かされたこと、嬉しかったこと、感謝したいことを簡単に書き留めます。
- 具体的な例: 「夕焼けが美しかった」「友達と久しぶりに会えて嬉しかった」「子どもが頑張って描いた絵を見て感動した」など、小さな感動を積み重ねます。
- 効果: 忙しい日々の中でも、感動を感じた瞬間を振り返ることで心が穏やかになり、エンドルフィンの分泌を促します。
実践例2: 家族で感動を共有する時間を設ける
やり方: 家族が集まる時間に「今日感動したこと」を共有する時間を作ります。夕食の時間やお風呂上がりのリラックスタイムなど、無理のないタイミングで取り入れます。
- 具体的な例: 夕食後に「今日一番心が動いたことは?」というテーマで会話をスタート。子どもは学校で楽しかったこと、大人は仕事で感じたことなど、何でも構いません。感動を共有することで家族の絆が深まります。
- 効果: 家族とのコミュニケーションが増え、ポジティブな感情が生まれやすくなります。お互いに感謝や喜びを伝える時間としても有効です。
実践例3: 感動を感じるアクティビティを定期的に取り入れる
やり方: 家族で映画鑑賞や自然散策、音楽会や美術館巡りなど、感動を感じやすい活動を定期的に予定に組み込みます。
- 具体的な例:
- 映画鑑賞: 感動的な映画や家族で楽しめるアニメ映画を観賞する。観た後に感想を話し合う時間を持つと、さらに感動が深まります。
- 自然散策: 週末に近所の公園や海辺、山などへ出かけ、自然の美しさを感じる時間を作る。普段見過ごしている景色に心を動かされることがあります。
- 音楽やライブ鑑賞: 感動的な音楽やライブパフォーマンスに触れることで、心が豊かになります。
- 効果: 感動的な体験を通じて、日常のストレスから解放され、気分転換が図れます。感動を感じた後は心が軽くなるのを実感できるでしょう。
実践例4: 自分だけの感動リストを作る
やり方: 自分が感動する音楽、映画、本などをリスト化し、疲れたときや気分転換したいときにそのリストから選んで楽しみます。
- 具体的な例:
- 感動的な音楽プレイリスト: 自分が好きな感動的な曲を集めたプレイリストを作り、気分が落ち込んだ時に聴く。
- お気に入りの映画リスト: 見るたびに感動する映画をリスト化し、定期的に鑑賞する。
- 感動する本リスト: 元気が欲しいときに読むための、お気に入りの本をリストにしておく。
- 効果: 自分だけの「とっておき」のリストがあることで、いつでも感動を感じられる準備が整い、ストレス解消に役立ちます。
実践例5: 自然との触れ合いを楽しむ
やり方: 自然と触れ合うことは、感動を感じやすくする簡単な方法です。ガーデニングを始めたり、季節の変化を感じる散歩を取り入れます。
- 具体的な例:
- ガーデニング: 花や野菜を育てることで、成長を見守る楽しみと、自然の美しさに感動する機会が増えます。
- 季節の散策: 桜の季節にはお花見、秋には紅葉狩りを楽しむなど、季節ごとの美しさを感じに出かけます。
- 効果: 自然と触れ合うことで、心が穏やかになり、感動を感じる機会が増えます。日常の中に感動体験を取り入れることで、ストレスの解消につながります。
これらの実践例を通じて、日常生活に感動習慣を取り入れ、気分転換とストレス発散の手助けにしてみてください。家族での取り組みや個人でのリフレッシュ方法としても役立ちます。
忙しい朝のイライラ対策: 小さな取り組みで心を整える
イライラはウェルビーイングの大敵です。
特に朝の時間は特に忙しく、家族全員がバタバタしてイライラすることも多いですよね。
朝のイライラを減らすためには、やはり前日の夜にできることは済ませておくというシンプルな方法を取り入れています。
パートナーも子供も「自分でできることは自分でやろう」と声をかけ、自立を促しています。
これにより、朝の慌ただしさが少しでも緩和されます。
実践例1:前日の夜にできることを済ませる
実践例:
- 服の準備をしておく: 朝の時間を節約するために、家族全員が翌日に着る服を前夜に決めておきましょう。特に子どもには、自分で服を選ばせることで自立心を育てる効果もあります。
- 朝食の下準備: 朝食の食材を前夜に切っておいたり、食器をセットしておくことで、朝のバタバタを減らせます。例えば、サラダの野菜を前日に洗っておいたり、パンを用意しておくことで調理の時間が短縮されます。
- バッグの中身をチェック: 子どもの学校のバッグや自分の通勤バッグを前夜にチェックして、必要なものを入れておきます。忘れ物がないか確認する時間が朝にとれない場合も、夜なら焦らずに準備ができます。
実践例2:自立を促す声かけ
実践例:
- 「自分でできることは自分でやろうね」と伝える: 子どもやパートナーが自分のことを自分でできるように声をかけます。例えば、「朝の支度は自分で頑張ってみようね」「お箸は自分で並べてね」といった簡単なお願いをするだけでも、家族全員の負担が軽くなります。
- 朝のルーティンをリスト化: 子どもが自分でできることをリストにしておき、朝の支度が終わるたびにチェックを入れる方法です。達成感があり、自立心を育てる手助けになります。
実践例3:朝の時間を見直す
実践例:
- 5分だけ早く起きる: 全員がいつもより5分早く起きるだけで、時間に余裕が生まれます。たった5分でも、気持ちに余裕ができ、慌ただしさを少しでも軽減できます。
- 「朝の準備は楽しいものだ」と伝える: ポジティブな声かけをすることで、朝の準備をネガティブに感じさせないようにしましょう。「今日はどんなことが楽しみかな?」などの声かけで、朝の気分をリセットする手助けができます。
実践例4:習慣化のための工夫
実践例:
- 家族のミーティング: 定期的に家族で朝の準備について話し合い、何がうまくいっているか、改善できるところはないかを共有します。これにより、家族全員が協力しやすい環境が作れます。
- リマインダーを設置: 朝の支度を忘れないよう、アラームやチェックリストを設定し、何をするべきか視覚的に分かるようにします。
これらの取り組みを少しずつ取り入れて、家族の朝の時間を整えていきましょう。小さな工夫が積み重なり、朝のストレスを大幅に軽減することができます。
健やかな生活を送るために
家族でウェルビーイングに取り組むことは、心と体の健康を守るだけでなく、家族の絆を深める貴重な時間にもなります。
無理なく取り入れられる工夫をしながら、少しずつ実践してみてください。
イライラやストレスを抱え込まず、お互いを支え合う家庭環境を築くことが大切です。