「英語を話せる」とはどういうこと?
「英語を話せるようになりたい!」
そう思って勉強を始めたけれど、どこまでできれば「話せる」と言えるのか分からない…そんな悩みを抱えていませんか?
多くの英語学習者が「何を目標にすればいいのか」「自分の英語力はどのくらいなのか」が分からないまま学習を続けています。
これでは、効果的な学習計画を立てることができず、モチベーションも下がってしまいます。
例えば、
- 「TOEICは600点あるのに、ネイティブと会話すると全然通じない…」
- 「英検2級は合格したけど、海外旅行でスムーズに話せない…」
- 「オンライン英会話をやっているけど、成長しているのか分からない…」
このような悩みを持っているなら、今の英語力を正しく評価し、明確な目標を設定することが重要です。
そこで役立つのが CEFR(Common European Framework of Reference for Languages: 言語のためのヨーロッパ共通参照枠) です。
CEFRは「英語を話す」とは何かを具体的なレベルで示し、あなたの英語力を客観的に測るための指標になります。
この記事では、CEFRの基本的な概念と、自分の英語力を正しく把握する方法、そして英語学習にどう活かせるかを分かりやすく解説します。
CEFRとは?ざっくり解説します!
CEFRを誤解している?CEFRはただの評価指標ではない!?
少し前から、英語学習の場で「CEFR」という言葉を耳にすることが増えていましたよね!
これはTOEICやTOFLEの点数だったり、英語のテスト結果だったりを、4技能であるReading、Writing、Listening、Speakingで評価するというような動きです。
最近の学校教育でも、CEFRでの目標を掲げたりし始めました。
しかし、その意味や目的を正確に理解しないまま評価の指標なんだなと思ってませんか?
例えば、以下のような誤解がよくあります。
- CEFRは試験のスコアのようなものだ
- CEFRのレベルを上げることが目的だ
CEFRは試験のスコアの換算によく出てきますが、 実際には、単なる点数換算ではなく、実際のコミュニケーション能力を測るためのものです。
そして、CEFRのレベルを上げることが目的?というのは、違いますよね。
一部の方は、もしかしたら、趣味で点数だけを目標にしているかもしれません。
でも、多くの場合、勉強は点数のためではなく、自分のなりたいものや、やりたいことへの努力であると私は思います。
そして、CEFRはあくまで指標であり、言語の運用能力を向上させるための目安であり、自分の立ち位置を知ることができ、。
CEFRが持つ本来の役割とは!?
CEFRは、もちろん言語の能力を評価するための国際的な基準(international standard)の側面もあるため、その詳細を知らないままでは、何を学習していけばいいかの恩恵を十分に受けることができません。
CEFRは、学習(learning)、教育(teaching)、評価(assessment)の全てにおいて透明性と一貫性を提供するツールです。
つまり、学習者の成長を可視化し、より効果的な学習計画を立てるために活用できます。
例えば、CEFRのレベルを単なる試験のスコア(test score)と混同してしまうと、学習者の実際のコミュニケーション能力を見誤る可能性があります。
CEFRは、学習者がどのような状況でどの程度の言語能力を発揮できるかを示す「できること」記述子(Can-Do Descriptors)を提供します。
このように、CEFRは単なる評価基準ではなく、実践的な学習の道しるべとして活用することが重要です。
CEFRの中身を少し解説!
CEFRは、言語能力を「聞く(listening)」「話す(speaking)」「読む(reading)」「書く(writing)」の4技能に分けて、それぞれの技能について、レベルごとに詳しく何が必要かなどを説明しています。
ここで重要なのは、説明しているのであって、評価自体は実は異なる軸で評価することになっています。
それが、「受容(reception)」「産出(production)」「相互作用(interaction)」「仲介(mediation)」の4つのモードの評価です。
少し解説していきましょう!
CEFRで意識したい、Speaking、Listening、Writing、Readingではない4つの項目
受容(Reception)
受容は、言語を理解する能力を指し、リスニングやリーディングが含まれます。
例えば、ニュースを聞いて内容を理解したり、本を読んで要点を把握することが求められます。
まずはインプットして理解するところですよね!
産出(Production)
産出は、言語を話したり書いたりして表現する能力を指します。
スピーキングやライティングがこれに該当し、自分の考えや意見を明確に伝える力が求められます。
考えてアウトプットする能力ですね!
3. 相互作用(Interaction)
相互作用は、他者と会話し、適切に応答する能力です。
日常会話やディスカッション、交渉などの場面で求められ、スムーズなコミュニケーションを取る力が重要になります。
コミュニケーション能力ですね!
4. 仲介(Mediation)
仲介は、異なる言語や文化の間で情報を適切に伝える能力です。
通訳や翻訳だけでなく、異なる背景を持つ人々の間で橋渡しをするスキルが含まれます。
世界の多様性を異文化理解の側面も必要ですね!
この前提のもとで、CEFRは言語学習、教育、評価のための共通の基準を提供する枠組みとなっています。
CEFRに対応する状況は、Speaking、Listening、Writing、Readingの状態が示されている!
前の項の前提があったうえで、CEFRでの英語力向上は以下のポイントを参考に、自分に足りないものを確認することができます。
- A1〜C2の6段階で、英語力を明確に分類
- 「話す」「聞く」「読む」「書く」 の4技能をバランスよく評価
上記の段階と4技能について、「できること(Can-Do)」 を基準に、自分の英語力を客観的に把握できます。
これは、英語だけではなく、様々な異なる国や教育機関間での言語能力の比較を容易にし、学習者がどのレベルにいるのかを明確にするために設計されています。
ヨーロッパだからこそ、そこで話されている言語として、英語だけでなく、ドイツ語やフランス語など、ヨーロッパに存在する言語を評価して、どのレベルで話せるのかというのを明確化しようという取り組みかなと思います。
CEFRは、言語使用者を社会的なエージェント(Social Agent)として捉え、言語をコミュニケーションの手段として説明しています。
例えば、
- 日本の学生がイギリスに留学する際、CEFRのレベルを基に自分の言語能力を証明することができます。
- 企業の採用基準としても、異なる国籍の応募者の英語力を比較する際に役立ちます。
- 国際資格や試験(TOEIC、IELTS、英検など)をCEFR基準に照らし合わせることで、試験結果の国際的な標準化が可能になります。
このように、CEFRは学習者が異文化間で効果的にコミュニケーションを取れるようにすることを目的としています。
また、CEFRは、言語教育の国際的な標準(international standard)を提供しているので、学習者の移動性を高める役割を果たしています。
それは何かというと、ヨーロッパでは、大学の入学基準や就職条件としてCEFRのレベルが求められることも多く、国際的な言語能力の証明として広く認知されています。
次章では、CEFRの具体的な6段階のレベルについて詳しく解説していきます。
CEFRのレベル分けはA1~C2
CEFRは、言語能力を「聞く(Listening)」「話す(Speaking)」「読む(Reading)」「書く(Writing)」の4技能に分け、それぞれをさらに細かく説明しています。
この評価は「できること」記述子(Can-Do Descriptors) に基づいており、学習者がどのような状況でどの程度の言語能力を発揮できるかを示します。
CEFRは、A1からC2までの6つのレベルで構成されており、場合によっては「プラスレベル(Plus Levels)」でさらに細分化されることがあります。
CEFRの6段階のイメージ
レベル | できることの例 |
---|---|
A1 | 簡単な自己紹介ができる。基本的な表現を理解し、簡単な質問に答えられる。 |
A2 | 日常的な会話ができる。買い物や道案内のやり取りができる。 |
B1 | 仕事や学校での一般的な会話ができる。日常的な話題について議論できる。 |
B2 | より複雑な話題について意見を述べられる。ビジネスや学術的な場面でも会話ができる。 |
C1 | 流暢で自然な会話ができる。抽象的な話題や専門的な分野について議論できる。 |
C2 | ネイティブレベルで、専門的な話題についても正確に議論ができる。 |
CEFRのレベルを知ることで、自分の英語力を客観的に評価し、次に目指すべきレベルが明確になります。
CEFRの学習者向け活用方法とは?
CEFRを活用した効果的な学習戦略
まず言いたいのは、CEFRは、学習者が自分の英語レベルを客観的に把握し、次に何をすれば良いのかを明確にするためのツール、ということです。
「英語を話せるようになりたい」と思っても、具体的に何をすれば良いのか分からない…そんな悩みを解決するのがCEFRです。
CEFRの「できること」記述子(Can-Do Descriptors)を活用すると、自分の現在のレベルと、次に目指すべきステップが明確になります。
ステップ1: 現在のレベルを確認する
まずは、自分の英語力がCEFRのどのレベルに該当するかを確認しましょう。
方法としては、以下のようなものがあります。
- オンラインのCEFRレベル診断テストを受ける(無料・有料あり)
- TOEIC・IELTS・英検などのスコアをCEFRに換算する
- 「できること」記述子(Can-Do Descriptors)を読んで、自分に当てはまるものを確認する
こちらもご参考です!

ステップ2: 目標を設定する
次に、どのレベルを目指すのかを決めます。
例えば、
- A2の人が「海外旅行で困らないレベルになりたい」と思ったら、B1レベルの「日常会話をスムーズにこなせる」を目指す。
- B1の人が「仕事で英語を使えるようになりたい」と思ったら、B2レベルの「会議で意見を述べられる」ことを目標にする。
「〇〇の場面で△△ができるようになる」という具体的な目標を立てることが大切です。
ステップ3: CEFRの4技能をバランスよく鍛える
CEFRは「聞く(Listening)」「話す(Speaking)」「読む(Reading)」「書く(Writing)」の4技能をバランスよく評価します。
どれか1つに偏らず、4つを均等に鍛えることが大切です。
例えば、、、
- リスニング(Listening): ポッドキャストやTED Talksを活用して耳を慣らす。
- スピーキング(Speaking): オンライン英会話や言語交換アプリを活用する。
- リーディング(Reading): CEFRレベル別の本やニュース記事を読む。
- ライティング(Writing): 日記を英語で書いたり、ライティング添削サービスを利用する。
このように、CEFRを指標として活用すると、自分の強みと弱みが明確になり、より効率的な学習が可能になります。
ただし、やはりCEFRで○○になったからOKだね、ということではないので注意が必要です。
その注意点をまとめました。
CEFRを活用する際の注意点
CEFRはあくまでガイドライン
CEFRは非常に便利なツールですが、すべての学習者に一律に適用できるわけではありません。
① 個々の学習目的に合わせて調整する
例えば、日常英会話ができるようになりたい人と、ビジネス英語を学びたい人では、必要なスキルが異なります。そのため、CEFRの記述子をそのまま適用するのではなく、自分の目的に合った形で活用することが大切です。
② スコアやレベルに過度にこだわらない
「B2レベルを取ったから安心」「C1だから完璧」ではありません。CEFRの目的は「何ができるか」を示すことであり、レベルを取ること自体がゴールではありません。学習のプロセスを大切にしましょう。
③ 学習者の背景や文化を考慮する
例えば、英語を母語とする人との会話経験が少ない場合、CEFRのレベルを持っていてもスムーズに話せないことがあります。そのため、学習環境や文化的な違いを考慮しながら、自分に合った学習方法を見つけることが重要です。
CEFRを理解し、効果的に活用しよう!
CEFRを活用すると得られるメリット
CEFRを活用することで、学ぶ人、教える人は以下のようなメリットを得ることができると思います。
- 目標が明確になり、効率的な学習ができる
- 自分の英語レベルを客観的に把握できる
- 試験のスコアだけでなく、実際のコミュニケーション能力を重視できる
- 英語学習の進捗を可視化できるため、モチベーションが続く
CEFRを知っているだけでは意味がありません。大切なのは、それをどう活用するかです。
「CEFRを使って、自分のレベルを確認し、明確な目標を立てる」
「4技能をバランスよく鍛え、実際のコミュニケーションに活かす」
この2つの意識を持つことで、英語学習がより効果的になります。
ぜひ、CEFRの理念を理解し、あなたの英語学習に役立ててください!
最後に
さらに詳しい情報や他の記事については、ぜひ他のコンテンツもご覧ください。
CEFRを活用することで、学習者の言語能力を最大限に引き出し、教育の質を向上させることができます。
ぜひ、CEFRの理念を理解し、実践に取り入れてみてください。
これからも、英語学習に役立つ記事をお届けしますので、引き続きよろしくお願いします!