この記事では、Active Recall(アクティブリコール)が勉強の際に1番おススメである理由について詳しく解説していきます。
- 試験勉強で何かを覚えたいけど、いつまでたっても覚えられない
- 勉強してすぐは覚えているけどいつの間にか忘れている
こんな経験はありませんか?
それは実はやり方が非効率になっている可能性があります。
Active Recall(アクティブリコール)とは、学習や知識習得のプロセスにおいて、情報を長期的な記憶に保持することが可能になる手法です。
アクティブリコールは、情報を思い出す行為を通じて学習効果を最大化する方法であり、記憶の定着度を高めるために効果的です。
本記事では、アクティブリコールがおすすめな理由とどう実践するかを解説します。
アクティブリコールが効果的な理由
アクティブリコールは長期記憶に効率よく記憶させる方法
アクティブリコールは、学習した内容を定着させるための効果的な学習法です。
日本語では「想起練習」とも呼ばれます。
ただ聞くだけだったり、本をただ読む、講義を聴いているだけの受け身な学習とは異なり、学んだ内容を積極的にアウトプットすることで、記憶を強化します。
アクティブリコールは、記憶をより強く、より持続させるのに効果的であることが示されています。
内容が長期記憶に効果的に記憶できるということは、忘れにくいということになります。
アクティブリコール|思い出すことで、記憶に定着させる
アクティブリコールの重要な点は、『覚えようとしたものを、少し時間を空けて、何も見ずに、思い出す』ということです。
別の言い方をしますと、『何かの助けを借りずに、自分の頭の中から取り出す』ということを行います。
これは、能動的に思い出すことで記憶に定着させる方法であって、Active recall(自ら思い出す)な学習方法であったり、リトリーバル(retrieval)な学習の方法でもあります。
さらに自らが誰かに教えるイメージを持って思い出すことが最も学習効果が高いとされています。
※参考 The Learning Pyramid アメリカ国立訓練研究所(national training laboratories)
自然と自分の頭の中から取り出せる、すなわち記憶されている状態になっていることを確認することで、脳に必要な情報だと認識させ、より長く記憶させるといことになります。
そして、取り出せないものについては、再度記憶し、再度確認する問ことを繰り返すことになります。
アクティブリコールを実施する具体的な方法とは
まず、教材を読んだり、講義を聞いたりして、情報をインプットします。
この段階で、一度記憶できたという状態まで短期に繰り返して記憶させます。
教材を閉じた状態で、学習した情報をできるだけ思い出してみましょう。
声に出したり、ノートに書き出したりするのも効果的です。
思い出した内容を、教材と照らし合わせて確認します。
間違っていた箇所は、重点的に復習しましょう。
1~3を繰り返し行うことで、記憶が定着していきます。
アクティブリコールの効果を最大限高めるポイント
- 一度記憶する
- 学習した情報は一度記憶したと確信できる状態にする必要があります。記憶しないと、そもそも思い出せません。
- 学習内容を細分化する
- 一度にたくさんの内容を覚えようとすると、記憶が曖昧になりやすくなります。
- 章や節など、適切な単位で区切って学習しましょう。
- すぐに復習(思い出す)
- 学習した内容を忘れないうちに、できるだけ早く復習することが重要です。
- 24時間以内に復習すると、記憶の定着率が大幅に向上します。
- 自分なりの言葉で説明する
- 学んだ内容を、自分なりの言葉で説明してみましょう。
- ぬいぐるみや好きな人や芸能人の写真等を使ってもいいので、誰かに説明するつもりで話すと、理解度が深まります。
- 現在では、AIに聞いてもらうということもいいです。
- 問題を解く
問題を解くことで、知識の理解度を確認すると同時に、記憶を強化することができます。
以下により具体的な例をまとめました。
- クイズをする
- クイズは、記憶から情報を思い出すための優れた方法です。
- 記憶したいことと関連したことをクイズにすると、関連付けて覚えることが可能です。
- フラッシュカードを使用する
- フラッシュカードは、記憶から情報を思い出すためのもう1つの優れた方法です。
- フラッシュカードは、携帯電話やコンピューターでも使用できるため、どこでも使用できます。
- ノートにまとめる
- ノートにまとめることは、学んだことを整理し、思い出すのに役立ちます。
- ノートに書いたことを思い出すために、重要な部分は隠せるようしておくと効果が上がります。
- 友達や家族、ぬいぐるみに教えたり、プレゼンテーションを行う
- 学んだことを他の人に説明する必要があるのはアクティブな方法です。
- 誰かに教えるということを意識すると、より知識が強固になりますので、だれか聞いてくれる方がいる場合は、ありがたくお願いしましょう、思い出しやすくなります。
今の勉強法を少しの努力で進化させるには
気を付けるべきは、どのように脳から何も見ずに思い出すか、です。
- 自分テストを行う
- 理解できているかテストするのですが、何を学んだか、何を覚えているかを自己テストします。
- その際に、脳にプレッシャーを与えながら確認します。
- インターバルをあけて思い出す
- いくつか覚えたことをたまに思い出してみて、少し忘れていたら、思い出してみましょう。
- 忘れたことを再度学ぶと、記憶に残りやすくなります。
- 他人への説明
- ぬいぐるみや人の写真などを使って教えるように説明することは非常に効果的で効果が出ます。
- 何も見ずに教えることが重要で、教えられなかったと感じたことを再度学習します。
- 熟考して覚えたことを深堀する
- 疑問を持ったことを深堀することで、自分が考えていくように脳に刺激を与えます。
- 混ぜ合わせての勉強
- 勉強する必要があっても飽きてくることはありますが、違うジャンルを取り入れることで心機一転して学べます。
- 少し違うもののほうが、脳が違いを認識しながら動くので効果が高いといわれています。
- 線を引く
- テキストの重要ポイントに線を引くが、やった気持ちになってしまうので、例えば、線を引いたポイントを何も見ずに答えられるようにすることが効果的です。
- 読み直しする
- 読み直す際に、次は何を書いてあったかを思い出しながら読み直すと、答え合わせをしながら読めるので、さらに定着します。
より効果的に学びを定着するために実践することとは?
アクティブリコールを効果的に実践するためには、以下のポイントにも留意することが重要です。
- 記憶したかどうかを確認する
- 思い出すということは、一度記憶しておかなければなりません。
- 読んだり聞いたりしても、その瞬間に思い出せなければ、そもそも記憶されていないので、読んだら思い出せるか、聞いたら思い出せるかを、その時に行うと効果的です。
- 自分に合った忘却曲線に沿って何度も思い出す
- アクティブリコールの効果を高めるためには、思い出す間隔も重要です。
- 一度10桁の数字を覚えてみて、タイマーで1時間、6時間の2回のタイミングで思い出し、どれくらい覚えているかで、感覚を調整しましょう。
まとめ|学習効率の最大化を
アクティブリコールは、記憶したいことを思い出して記憶を持続させることで学習効果を最大化する方法です。
その効果は、複雑な概念の理解や大量の情報の学習において特に顕著です。学生やビジネスマンなど、あらゆる人にとって有用な学習法と言えます。
アクティブリコールの実践には、情報の主動的な思い出しや間隔をおいた反復練習が重要です。
確実に必要なことを覚えていくことができれば、勉強の無駄を省き、時間を効率的に使えるので、非常におすすめです。