世界には様々な情報があふれています。様々な世界の情報から、私がおすすめしたい誰にでも使える記憶術「記憶の宮殿」の方法をご紹介したいと思います。
限られた時間の中で最高のパフォーマンスを出すために、物事を覚える時間が、1時間かかっていたのが10分になったとしたら、残りの50分を別のことに使えますよね。
「時間がな足りない・・・」「もっとできるはず・・・」と思っている方は、是非一度チェックしてみてください!
一口メモ:「記憶の宮殿」は、古代ギリシャ人によって何千年も前に認知されていました。命のやり取りを含め、記憶する必要がある情報を確実に記憶できるということは、人間など脳を持つ動物が本能として持っているものです。記憶宮殿は、世界記録を保持するメモリチャンピオンだけでなく、「見た目は子供頭脳は大人」でおなじみコナン君が大好きな、かの有名な探偵シャーロックホームズも使用していたと言われています。
宮殿というと少し大それた印象を受けるので、自分の家の中、通学路、出勤路など、自分が生活する習慣化された行動を利用することができます。少しの気づきと実践で、一緒に記憶宮殿を構築し、記憶力をアップさせましょう。
基本的な流れは以下のような手順で行っていきます。ぜひ試してみてください。
1. 実践の流れ
先に、実施する内容の本質を言うと、記憶の宮殿がやりたいことは、すでに覚えていること(長期記憶となっている事)に、情報を紐づけることで、脳内のつながりを形成すること(短期記憶の1段階上の記憶とすること)にあります。
脳は、自分が興味のあること、生活に必須なこと、すなわち本能的に使えそうなことを覚えようとし、逆に無駄な情報は忘れようとします。特に興味深いのは、それが自覚の問題というところです。
自分が覚えたいと思うことは、覚えやすい、いやいやだと覚えにくい、当然かもしれません。
そこで、本能的に使えそうだという記憶につながる記憶は、使えそうか、使えなさそうか、といったら、使えそうですよね。脳にそう思わせたら勝ちですね。
それでは、頑張っていきましょう!
2. 宮殿を作る
イメージできる場所の選択
宮殿を作る上で重要なのは、簡単にイメージできる場所を選ぶことです。
記憶の宮殿は、実家や自宅、通学、通勤など、良く知っているルートが良いです。特に重要なのは、イメージできることです。
例えば
- 近くの駅までの道順を、途中にあるものをイメージしながら思いだしてください。
- 家に帰って来てから、ベットに行くまでの通路の中で、ポイントとなるものをイメージしてください。
上記のように、すぐイメージできるものが良いと思います。実際の場所が大きいほど、記憶できる領域も広がりますので、長い道のりを覚えていたら、それを使うのもありです。
ルートをイメージする
宮殿が決まったら、どういうルートでその宮殿を歩くか決めておきます。
ここで重要なのは、現実の場所を歩くのではなく、自分の心の中(瞑想しながらも良い方法です)で宮殿を旅する方法を決めます。
玄関から入って、靴箱の横を通って、トイレの横を通って、キッチンによって、冷蔵庫開けて、リビングに行って、お風呂に行って、ベットにいって、のような感じです。これは暗記しなくても言えますよね!
覚える量が増えたら
例えば、試験のために覚えておく必要がある人名や英単語、歴史の年数など何が重要かを特定しておきます。
データとして覚えるべきトピックが多い場合もあると思いますが、グループ化して一連のトピックを減らして別グループで宮殿の場所・ものに割り当てるか、記憶するのに覚える場所を細かく区切って場所・ものを増やします。
宮殿のイメージは被らない方が良いので、自分の好きな複数あるものを起点に考えるのもありです。私の場合は漫画を使いました(最初は楽しみましょう)。
まずはルートと場所を覚える
まず、覚えるものは置いておいて、ルート、そして、場所を覚えます。すでに記憶の中にあるので、覚えやすいと思います。
覚えたという判断基準は、目を閉じルートをイメージして、ルートとそのルート上にある場所やモノを口で最後まで言えるような状態になっていることです。
電子ノートや紙に書くなどしても良いと思いますが、目を閉じて言えることが重要です。だって記憶するのですから。
3. 宮殿に覚えたいものをつなげる
宮殿の周りの小さく分けた場所・モノに覚えるべき情報をくっつけます
最初は、1か所に少量の情報、例えば英単語なら、単語と一番重要な意味だけ、長いスピーチならトピックと概要だけを考えます。
そしてそれを、宮殿を歩きながら行う行動に紐づけたりなど、覚えたいことを配置していきます。この時、基本は時計回りに配置するとより覚えやすいです。覚えたい内容を連想するようなイメージを、大げさにして、関連付けます。面白く強引に関連付けたほうがより記憶に残りやすい特性があります。
例えば、
スピーチであれば、ドアノブに手をかける所で、司会の人に振られて、ドアを開けたら、最初の挨拶、・・・。
日本史とか、もしイメージができるのであれば、日本で起きている事なので、実際の場所をGoogleマップで覚えて、そこに紐づけるのもいいかもしれません。
細かいことや数字はどうするの
複雑な文章や数字は、代替のイメージを使います。本質的にはつながることが必要です。覚えるべき内容に対して、身近なものを配置しそこから連想できるようにします。
より記憶しやすくするために
宮殿に置くイメージは、一般的に、面白い画像や強い感情、個人的な経験とリンクするとより記憶に残ります。
長い文書の場合は、まずは、最初の文字列を取って順番を覚えるところから始めます。順序が覚えられたら、覚えられるモノを登場させて、関連付けていきます。
化学の元素記号の語呂合わせや、日本史の語呂合わせも、使いやすいですね。
4. 宮殿で覚える
ここまで来たら、宮殿のルートを通って、行動と覚えることを関連付けて覚えてみてください。
ルートに配置された内容を、ポイントごとに反復しながら確認します。
そして、覚えた内容を目を閉じながら、口で言えれば、短期記憶よりも記憶に残っている状態になっているはずです。
5. 3時間後、2日後、1週間後に思い出してみる
確実に定着するために、3時間後、2日後、1週間後に思い出してみることをします。
これは試してもらうほかないと思いますが、ぜひ騙されたと思ってやってみてください。
そして自分の記憶術を見つけてみてください。
6. その後どうする
覚える内容を更新する
間違った情報やいらない情報があれば、宮殿内からその情報を外したり、新しい内容に入れ替えることは自由にできると思いますので、ぜひ試してみてください。
新しいことを覚える
今までとは異なる新しいことを覚える場合は、新しい宮殿を作成してもいいと思います。
混乱しないように、別のルートを考えてそれに従って覚えてもいいと思いますし、パターンを識別できるならば、同じルートで違うモノを配置しても良いと思います。
まとめ
記憶の宮殿を作って物事を覚えていく手順をまとめます。
- 自分の覚えているルートを考える
- ルート上に覚えたいことと紐づくようなイメージできる行動を配置する
- 瞑想しながらルートをたどり、言えるようになるまで覚える
- 定期的に思い出してみる
ぜひ実践してみてもらえればと思います。