この記事は、スマホ使用時間と学力の因果関係の事実から、親が行うべきことを解説していきます。
子どもがスマホをずっと見ていて、勉強もしないし、大丈夫かな?と思ったことはないでしょうか。
東北大学加齢医学研究所が行った調査結果によれば、1日3時間以上スマホを使用する子どもは使用時間が少ない子どもに対して明らかに学力が低いという衝撃的な結果が示されました。
さらに、スマホの使用時間を減らすことで子どもの学力が向上することが明らかになりましたが、実際に自力で減らせる子は限られているようです。
親として、子どもにどうなってほしい、という願望があるでしょうか?
その意味は、子どもの進路を決めるという意味ではありません。
それは例えば、自分で何でも進んでできる子に育てたい、という子どもの成長への願いです。
ぜひ考えながら、親がどういう対応をしていけばいいのかを考えていただければと思います!
スマホが脳を壊す|子供の発育に悪影響を及ぼしているという事実
東北大学加齢医学研究所が仙台市教育委員会と共同で行った大規模な調査結果では、3年間追跡調査した結果、インターネットの使用と脳の発達に関連があることが示されました。
調査では、子供たちの言語能力と脳MRI画像を測定し、3年後に比較した結果、毎日スマホでインターネットを使用する子供たちの脳の発達はほとんどゼロでした。
つまり、スマホを多用する子供たちは3年間で脳がほとんど成長しない状態になっていることがわかりました。
特に心配なのは、脳の前頭前野がほとんど働かなくなることで、この部分が低下すると集中力や記憶力、感情のコントロールなどに影響を及ぼす可能性があることです。
これがうつや若年性認知症の増加と関連していることも納得がいきます。
この問題に対処するためには、スマホの使用時間を制限する必要があります。
便利なテクノロジーは役立ちますが、過度に依存することで人間の健康や成長に影響を及ぼす恐れがあるため、昔ながらの生活に戻ることも大切なようです。
特に子育て世代には、この本をぜひ参考にして頂きたいです。
ではどうしたらいいのでしょうか。
スマホをやめる?制限する?親が取るべき行動とは
単純に止めさせることができたらそんな楽なことはありませんが、テクノロジー進化の時代において、使わせないというのは難しいこともまた事実です。
ではどうしていくのか、解説していきます。
①スマホ使用時間と学力の関係性を理解する
スマホ使用時間が増えるほど学力が低下していくことが示されました。
親、そして子どもには、スマホ使用時間と学力の関係性を理解させることが重要です。
家庭や学校での教育において、適切なスマホ利用の指導が求められます。
概ね1時間を目安に使用時間を制限できるのがベストです。
特に、動画を見続けるという行為は、脳の機能を低下させます。
動画を見るという行為は、能動的に集中して何かを考えているのではなく、受動的に何も考えずにいるため、脳が活動しなくなります。
②スマホ依存を軽減する方法を習慣化させる
スマホを使い過ぎることによる学力低下を防ぐために、子どもたちにスマホ依存を軽減するように仕向けていく必要があります。
特に、動画や投稿を流して見ているときは、脳に刺激が行かないことが多々あります。
ただ、そういった動画ほど、面白いから見てしまうということがあるかもしれません。
そこで、うまく知識を得られるような動画に誘導していったり、スポーツ好きであればリアルな行動に結びつくような動画にうまく誘導することができれば、時間を軽減していくことが可能です。
自力で減らせない子どもたちには、周囲の大人が手助けすることで成果を上げる可能性があります。
家庭や学校でルールを設け、子どもたちが自己管理できるようサポートしましょう。
③夜寝る前のスマホ利用を控える
スマホが発するブルーライトが睡眠を妨げるため、子どもたちには夜寝る前のスマホ利用を控えるよう指導しましょう。
寝る前にはリラックスする時間を持つことが重要です。
ベッドでのスマホ利用は避け、リビングなどで使用時間を制限することをおすすめします。
④デジタルデトックスを春休みや夏休みに取り入れる
夏休みは生活習慣を見直すチャンスです。
スマホやデジタル機器を一時的に使用しない「デジタルデトックス」を実施し、アナログな学習環境を取り入れることで子どもたちの成長が促進される可能性があります。
⑤紙と鉛筆のアナログ勉強を活用する
ICT機器を使った学習が進む一方で、紙と鉛筆によるアナログな学習方法も重要です。
スマホやタブレットでの情報検索だけでなく、紙に書いたり友だちや家族に説明したりすることで、記憶力や理解力が向上します。
⑥スマホのリスクを正確に理解する
子どもたちがスマホのリスクを正確に理解することが重要です。
親や教師は科学的な情報を持ちながら、子どもたちにスマホの適切な使い方を教えることで、スマホ依存を防ぎ、健全な学習環境を築く手助けとなります。
親がすべきは、必要なことならやってあげるし、将来に影響があると思ったらうまく方向を変えていく、ということを考え、実行してあげるということだと思います。
読書のススメ|紙の本を触り、聞き、読むことが五感の刺激に
幼少期の読み聞かせはコミュニケーション
データをもとに、読書が読解力を高め、学力を平均より上げることが実証されています。
しかし、スマホなどで読書離れが進む中で、今の時代だからこそ、できるだけ早い段階で読書習慣を身につけることが重要です。
特に幼児期の読み聞かせが将来の学力向上に繋がり、読解力が上がるとともに脳神経回路が強化されることが示されています。
勉強や睡眠の時間による影響もありますが、一般的に読書習慣と学力は比例する傾向があります。
幼少期の読書が言語能力に関連する脳の神経回路を発達・成長させることも確認されています。
親が子どもに本を読んであげるということは、手で本の質感を感じさせ、指先でさわる紙の感触や破ってしまう動作と、もちろん親とのコミュニケーションとして、耳で聞いたり、文字の読む練習をしたり、一緒にいる空間は幸せな空間になるものと思います。
読み聞かせ動画でも良いのかという疑問があるかもしれませんが、私はおすすめしません。
それは親子間のコミュニケーションが疎遠になってしまう方向だからです。
考えるべき本の読み方
本の読み方の参考になるのが以下の書籍です。
この本は、データをもとに読書の重要性を裏付けていきますが、特に面白かった点は、本の種類によって脳の活性化する部分が異なることや、読み聞かせの効用です。
物語やファンタジー、推理小説などの本が異なる脳活動を引き起こすことが分かっています。
物語を読むことで他人の気持ちを理解し共感力を養うことができ、ファンタジーは独特の世界観を理解するために特異的な脳活動が起こり、推理小説はハッと閃く瞬間に脳が活性化します。
読み聞かせも、一人で読むよりも聞き手のコミュニケーション力や非認知的能力の向上につながり、ストレス解消にも効果があるということが述べられています。
子供に読書習慣をつけさせる際には、大人が理由や根拠を理解した上で行うと、効果がより高まるということも示唆されています。
この本を読んで、子供に読書習慣を身につけさせることや読み聞かせをすることの重要性を納得しました。
子育て世代には、ぜひ読んで損はない一冊です。
親が考えるべきこと1つのこと
まず親が考えるべきは、子どもにどうなってほしいかということです。
これが一番重要であり、もし、アクティブに自分の信念をもって、生きていける子に育てたいのなら、今の時代、最も影響のあるスマホで、子どもが何をしているのか、どのようなことをしているのかを知ることです。
そして、スマホを使用するにあたり、必要だと思うことには使用し、うまくリアルなアクティビティに誘導してあげることが重要だと思います。
子どものスマホ使用時間と学力の因果関係を理解し、スマホ依存を軽減し、アナログな学習を取り入れることで、子どもたちの成績向上と健全な成長をかんがえてあげましょう。
もっとも脳にいいとされるのが、古くから今まで研究が継続している読書です。
読書が脳に与える影響は多大です。
小さいころから意識することで、未来の教育費を削減しつつ、将来が楽しみになること間違いなし。
子供も自信がつき、自己肯定感も上がっていくメリットも出てきますので、小さいころからの読書も重要です。
以下の記事も参考にしてみてください。