本記事では、子どもの社会性を育てなければならない3つの理由と家庭で社会性が育たない根本原因3選について解説します。
子どもが外でどう周りとコミュニケーションをとっているか親であれば気になるところだと思います。
子どもの社会性が育っていないと、周りとコミュニケーションがうまく取れず、最悪の場合、いじめにあったり、逆に、相手をいじめる側に回ってしまうかもしれません。
この記事では、子どもの社会性を育てるべき理由と、やってしまいがちな親の行動に焦点を当てて説明しますので、ご自身に当てはめて考えてみてください。
こんな悩みをお持ちではありませんか?
- 「子供の社会性が十分に育っているか心配だ」
- 「家庭内でのコミュニケーションがうまく取れていない」
- 「子供が他人と上手く関わることができるか不安だ」
子供の社会性を向上させることは、社会で成功するために欠かせない要素です。
人は一人では生きていけないという現実があります。
社会性がなければ、子どものころだけでなく、将来の人間関係や職場でのコミュニケーションにも支障をきたすことになります。
子どもの社会性を育てなければならない3つの理由
子どもの社会性がないとどういう課題があるかを、当サイトでヒアリングした結果やSNSなどで話題になる内容からリスト化してみました。
- 学校での友達作りがうまくいかない
- いじめや孤立のリスクが高まる
- グループ活動に参加できない
- コミュニケーション能力が低い
- 自信が持てず自己肯定感が低い
- 協調性が欠如している
- 問題解決能力が低い
- 他人の意見を理解できない
- 社会のルールを守れない
- 将来の職場での適応が難しい
- 家庭内でのコミュニケーションがうまくいかない
- 親子関係が悪化する
- 学習意欲が低下する
ここから見えてくるのは、家庭でも学校でも、そして将来の社会人生活でも、社会性の重要性が見えてきます。
社会性がないリストから課題点をまとめると以下の通りになると思います。
- 自信が持てず自己肯定感が低いと積極性や協調性が低くなる
- コミュニケーション能力が低いとグループに入れなかったり友達ができない
- 相手や周りへの理解力や問題解決能力が低いと相手が理解できず関係が続かない
それでは1つずつ見ていきたいと思います。
自信が持てず自己肯定感が低いと積極性や協調性が低くなる
人に話しかけるときや何かを提案するときは、少なからず自分の中で自信をもって言える何かがあるはずです。
言っても大丈夫かな、何か言われたら嫌だな、というように、そもそもの発言自体に自信がないと、相手に何も伝えられなくなってしまうかもしれません。
自分の考えが他人にどう思われるかが怖くなり、授業でもグループ活動でも自分から意見を出せず、結果的に協調性が低くなっていきます。
この状態が続くと、自分が孤立しているように感じ、さらに自己肯定感が低下するという悪循環に陥ってしまいます。
さらに、社会に出ると、自分と誰かが比較され、評価されることになります。
自分が他人よりもできないと感じることでも、自信を喪失し、劣等感が生じ、こちらも悪循環に入ってしまいます。
悪循環にはまってしまうと、自己肯定感が低下し、積極性や挑戦する意欲も失われ、ますますコミュニケーションが取れず、社会性が失われてしまいます。
コミュニケーション能力が低いとグループに入れなかったり友達ができない
コミュニケーション能力の最初の壁は、誰かに話しかけることができるかということだと思います。
例えば、グループ作ってくださいとなったときに、みんなが自然と友達と一緒のチームを組む中、声がかけられなかったり、友達が会話している輪に入る勇気がなく、外から見ているだけだったりと、孤立することが多くなります。
コミュニケーションがうまく取れないと、周囲に認められていないように感じ、ますます自信を失っていきます。
これが社会性の基礎を築く妨げとなります。
相手や周りへの理解力や問題解決能力が低いと相手が理解できず関係が続かない
社会に出ると様々な方がいらっしゃいますが、中でも人の話や背景を全く理解してくれず、自分勝手に論理を展開して周りから、敬遠される方が少なからずいます。
相手が、感情的で全く自分の話を聞いてくれなかったり、説明しても理解してもらえず、意見を押し付けてくるだけであったらどうしますか?
少しずつ距離を置いて、最後には疎遠になるのではないでしょうか。
これは、そもそもの基礎学力、特に国語力の不足により理解力が乏しかったり、相手の立場を想像して問題を発見できなかったりすることによります。
基礎学力が不足していると、文章や論理の理解力や構築力も低くなり、学校や職場でのコミュニケーションに支障が出てしまいます。
人は社会に出て周りの人とともに生きていく生き物です。
社会性は、コミュニケーション能力、自信・自己肯定感、理解力や問題解決能力を育てることで、おのずと社会に適応できるようになるはずです。
社会性を育てる基本は家庭での活動から
子どもは生まれてから、屋外活動、幼稚園・保育園、小学校、中学校、高校と、成人するまでに少しずつ社会に出ていきます。
小さいころほど家庭での社会性の発達が重要になりますが、大人に近づいても、家庭での活動が大切なことに変わりはありません。
以下の図は、子どもが社会性として必要な内容と、家庭と社会の関係性を表した図です。
親が子どもに影響力を及ぼせるのは、やはり家庭での取り組みがベースになります。
そうであるにもかかわらず、家庭での社会性の成長を考えないで、いつの間にか家庭での関係性が希薄になってしまうことがあるかもしれません。
そんな家庭に多いことをいくつか紹介したいと思いますので、気になった方は気を付けてみてください。
家庭で社会性が育たない根本原因3選
家庭で子供の社会性が育たない原因には、親が無意識に行ってしまう行動が大きく関係しています。
以下では、子供が自立できないような親の行動として、よく見られる3つの事例を紹介します。
ついつい私もやってしまうので、家族で相談して、子どもたちの自主性を育てています。
時間がかかるからと親がすべてやってしまう
多くの親ごさんが、子どもの世話をする際、子供が自分でできそうなことを代わりにやってしまいます。
特に、朝時間がないときは、時間がないからと、ご飯の用意、お着換え、歯磨きなど、必要なことをやってしまいがちです。
そうなると、子どもは自分で行動する、すなわち相手とコミュニケーションをとって、物事を進めるという経験が少なくなります。
また、自分でやらないということは、できたという実感も得にくくなり、自身が育たなくてります。
そうは言っても、時間がないときは仕方がないので、少なくとも、親がやるときと、子どもがやるときを明確に分けて、子どもが手伝ったり、自分で何かをしたりする時間を作ってあげることが重要です。
そして、子どもが挑戦しようとしているときは、静かに見守ってあげてください!
子どもの失敗をすぐ怒ってしまう
子供が失敗したときに、親がすぐに怒ってしまうことがあります。
怒ることは叱ることと異なり、感情的に怒りをぶつける行為なので、子どもは何が悪かったかを理解する前に怖くなって泣いてしまいます。
この状態が積み重なると、子どもは失敗すると怒鳴られると考え、失敗を恐れて挑戦しなくなってしまうと、自信が育たちません。
また、怒られるのが嫌で親に隠れて何かをするようになっていき、コミュニケーションも取れなくなってしまいます。
子どもに対して、どうして失敗したのか、どうしたら良かったかを、根気よく問いかけていく必要があります。
人間なので時には怒ることも重要ですが、それは怒っているということが理解できる年齢になってから効果を発揮します。
特に子どもが小さい頃は、言語が理解できていなくても、親が何かを伝えようとしていることがわかると思います。
失敗を経験し、そこから学ぶことができないと、子どもの自信や自己肯定感が育たない可能性がありますので、怒鳴ることはぐっと我慢して、子どもの成長を見守ってください。
子供の意見を尊重せずに親が決断してしまう
子供の意見を尊重せず、親がすべての決断を下してしまうことも、子供の社会性の育成を妨げます。
例えば、家族での週末の過ごし方を決める際に、子供の意見を聞かずに親がすべて決めてしまうことがあります。
これにより、子供は自分の意見を表明する機会を失い、意思決定のプロセスを学ぶことができません。
そうなると、自分でこうしたいという主張をする機会が失われ、子どもが自分で理解したり、挑戦したりすることが少なくなっていきます。
これらの行動は、親が子供を思う気持ちからくるものかもしれません。
ですが、結果的に子供の自立心や社会性の発達を妨げることになります。
親としては、子供が自分で考え、行動し、失敗から学ぶ機会を提供することが大切です。
これにより、子供は自立した個人として成長し、社会で成功するための基盤を築くことができます。
もしやらせたいことがある場合は、うまく子どもの気分を載せて自分が判断したようにしてあげることも重要です。
社会性が向上すると自信を持って行動できるようになる
社会性が向上すると、子供は他人との関わり方を学び、人間関係がスムーズになります。
さらに、基礎学力が向上することで、学校の授業にも自信を持って取り組むことができ、学習面でも成果を上げることができます。
家庭内のコミュニケーションが改善されることで、家庭全体の雰囲気が明るくなり、家族全員がリラックスして過ごすことができるようになります。
子供は新しい友達を作り、人と良く話す子になっていくことと思います。
これらの効果が連鎖することで、子どもは将来の社会生活においても自信を持ち、成功する基盤を築くことができます。
まとめ|子供の社会性を育む家庭の秘訣
子どもの社会性が育たないことで、自信が持てず自己肯定感が低いと積極性や協調性が低くなる、コミュニケーション能力が低いとグループに入れなかったり友達ができない、相手や周りへの理解力や問題解決能力が低いと相手が理解できず関係が続かないという課題が見えてきます。
社会性を育むためには、親として家庭での取り組みが重要です。
そして、親が我慢して見守ることも非常に重要だと思います。
子どもが自分でできるように、基礎学力の向上による理解力の向上や、家庭での自己肯定感の醸成、コミュニケーションの訓練を行うことで子供は成長し、社会で成功するための基盤を築くことができます。
家庭での取り組みを実践することで、子どもの将来に対する不安を解消し、家族全員がそれぞれ協力することで、家庭の雰囲気もより良い状況で保つことができます。
ぜひ、少しずつでも子どもの社会性の発展について考えてみてください!